【ソムリエ直伝】どのワインを買う?お店での赤ワイン選びで気にしておきたいポイント
「美味しい赤ワインに出会いたい!けど…どれを選べばいいのかサッパリ分からない…。」
分かります、その気持ち。お店で赤ワインを選ぶ際には、あまりにたくさんの本数がありすぎて、どれを選べば良いのか決めるのはとても難しいですよね!という事で、今回は【ソムリエ直伝!赤ワイン選びで気にしておきたいポイント】をお伝えいたします!それでは行ってみましょう!
ブドウ品種
赤ワインの味わいを決定づける最も重要な要素、それは「ブドウ品種」でしょう。赤ワインはブドウ品種の個性がそのままボトルに詰め込まれるお酒、といっても過言ではありません。世界には数百種類の赤ワイン用品種が存在しますが、メジャーな数種類を知っているだけでもお店でのワイン選びにきっと役立つはずです。今回は特に味わいに特徴があり、世界中で広く愛されている3品種をご紹介します。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニョンは、世界で最も有名な赤ワイン用ブドウ品種です。フランスのボルドー地方を中心にアメリカ、オーストラリア、チリ、南アフリカなど世界中で栽培されており、主にフルボディで濃厚な赤ワインに使用されます。カシスやブラックチェリー、カカオのような濃厚なフルーツの風味が特徴的で、タンニン(渋味)が豊富。
長期熟成が可能な品種としても知られており、オーク樽で熟成させることで、バニラやココア、トーストのようなまろやかで複雑な味わいが楽しめます。しっかりとしたボディがあり、重厚なワインが多いので、満足感を味わいたい方にはピッタリの品種でしょう。
おすすめワイン:ビコーズ アイム カベルネソーヴィニヨン フロム サウザン フランス
◎おすすめ理由
凝縮感のある果実味!カベルネ・ソーヴィニョンの魅力が詰まった一本です!
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールは、フランスのブルゴーニュ地方原産のブドウ品種で、ニュージーランドやカリフォルニア州などの産地も有名です。ストロベリーやラズベリーのような風味と軽快なフルーティーさが魅力。
その親しみやすい味わいと飲みやすさから、初心者にもおすすめのブドウ品種の一つとも言えるでしょう。いろいろな産地のピノ・ノワールを飲み比べて、好みのスタイルを見つけることもおすすめです。高品質なものはスパイスのアクセントやジューシーでしなやかなタンニンを持ち、最も高貴な赤ワイン用品種とも呼ばれています。
おすすめワイン:ドメーヌ ド ロシュバン ブルゴーニュ ピノ ノワール
◎おすすめ理由
キュートなデザインもGood!ジューシーなお手頃ブルゴーニュ!
サンジョベーゼ
サンジョベーゼはトスカーナ地方を中心にイタリアで広く栽培されている、イタリアの赤ワインを象徴する品種です。軽めから中程度のボディを持ち、フレッシュで果実味のある赤ワインが作られます。風味が特徴的で、ベリー系の豊かな果実味と凝縮感の中に、スパイスやレザーのようなニュアンス、ミネラル感が広がります。
どんな料理とも合わせやすいので、気軽に飲めるデイリーワインとしてもピッタリです。
おすすめワイン:トスカーナ・サンジョヴェーゼ“バディランテ [2020] ポデーレ414
◎おすすめ理由
バランスの良い味わいと、ビオならではのナチュラルさはどんな料理とも◎!
生産国
生産国による違いも、ワインの味わいにとって重要な個性となります。各国がどのような気候風土、歴史の上にワイン作りをしているのかを知れば、ワイン選びをより深く楽しめるでしょう。今回は特に重要な4カ国をご紹介致します!
フランス
フランスは、世界的に有名な高級ワインの産地として知られています。多様な土壌と気候条件があるフランスのワインは、地域によって異なる個性を持っており、ブルゴーニュ、ボルドー、ローヌ、アルザスなど、様々な地域でワインが生産されています。
フランスワインの歴史はとても古く奥深いので、好みにぴったりと合う魅力的なワインを見つけることができるはずです。
おすすめワイン:格上ボルドースペリュール 2本セット 金賞受賞飲み比べ
◎おすすめ理由
世界を魅了し続けるボルドー赤のブレンド技術と品質が存分に堪能できます!
イタリア
イタリアでは国内20州の全てでワインが造られており、多様な地域性とブドウ品種の違いによって非常に多彩な味わいがあります。例えば、トスカーナのサンジョベーゼは、果実味とスパイスの香りが豊かで、しっかりとしたタンニンが特徴的。一方、ピエモンテのバルベーラは、豊かな果実味と心地よい酸味があり、比較的軽やかな味わいが特徴です。 南部のシチリアでは、暑い気候の影響で濃厚な果実味があり、しっかりとしたボディを持ちます。その他にもキャンティやバローロなど世界に名を馳せるワインを数多く産出しています。
イタリアワインは、飲みやすくコストパフォーマンスに優れている銘柄が多いため、好みに合わせて多様な楽しみ方を発見する事が出来ます。
おすすめワイン:バローロ 2018 テッレ ダ ヴィーノ イタリア ピエモンテ DOCG
◎おすすめ理由
ピエモンテ州のフルボディ、バローロ!濃厚なベリーのアロマが広がります!
アメリカ
アメリカ産の赤ワインは、果実味が豊かでフルボディなものが多い傾向があります。 特にカリフォルニアのワインは、日差しの強い気候の影響を受け、熟した果実の甘味や濃厚なタンニンが感じられます。カベルネ・ソーヴィニョンやメルロー、ジンファンデルなどが代表的な品種で、造り手それぞれに個性的な味わいがあります。
また、オレゴン州やワシントン州のワインは、より温暖な気候の影響を受けて、ベリー系の豊かな風味とスパイシーな味わいが特徴的です。アメリカの赤ワインは、ニューワールドとも呼ばれる独自のスタイルを持ち、テーブルワインから高級ワインまで幅広く生産されています。
おすすめワイン:ナパ・ハイランズ カベルネ・ソーヴィニヨン
◎おすすめ理由
カルフォルニアの赤=ナパ・ヴァレー!パワフルなリッチ感と長い余韻に包まれます!
日本
日本産の赤ワインは、ヨーロッパやアメリカなどのワインと比べてフルーティーで軽快な味わいが特徴。また、比較的アルコール度数が低く、飲みやすい仕上がりとなっています。
さらに、マスカット・ベーリーAやナイアガラ、コンコードといった日本各地の気候風土に合わせて栽培される個性的なブドウ品種を使用して造られた地域限定ワインを楽しむ事もできます。
おすすめワイン:シャトー メルシャン藍茜 あいあかね
◎おすすめ理由
日本ワインの技術に驚いて下さい!この価格でこの素晴らしい味わい!
食事とのペアリング
世界にお酒は数あれど、ワインほど食事の場を楽しくしてくれるお酒はないのではないでしょうか?。ワインと料理とのペアリングの基本を知れば、きっと最高の食卓が演出できるはずです。
今回はシンプルに、お肉料理とお魚料理それぞれと相性の良いワイン選びのコツをご紹介いたします。
お肉料理
一般的に赤ワインとお肉料理の相性はとても良いため、気軽にペアリングに挑戦ができます。牛サーロインステーキやすき焼きなどの濃い味わいの肉料理には、カベルネ・ソーヴィニョンやシラーなどのフルボディでタンニンが豊富な赤ワインを。
とんかつやローストビーフなどの比較的アッサリした味わいの肉料理には、ピノ・ノワールやグルナッシュなどの軽快な酸味とフルーティーな味わいの赤ワインを選ぶことをオススメします。重めの味わいの料理には重めのワインを。軽めの味わいの料理には軽めのワインを選ぶ事で、よりペアリングが成功しやすくなるでしょう。
おすすめワイン:クローズ・エルミタージュ・ルージュ[2018]年
◎おすすめ理由
パワフルさが魅力!北部ローヌのシラーはぜひ厚切りステーキとご一緒に!
お魚料理
お魚料理にはやっぱり白ワイン!そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?確かに魚貝類と白ワインの相性は抜群です。ですが、少しのコツを知る事で赤ワインでも素敵なペアリングを楽しむ事ができます。鱈や鰈などの白身魚、貝類などの淡白な料理には ボディが軽くジューシーなピノ・ノワールやガメイ、マスカット・ベーリーAを。サーモンや鰻、マグロのように食材に味の主張がある場合にはミディアムボディのメルローやサンジョベーゼを。
カベルネ・ソーヴィニヨンやシラーなどの濃厚でフルボディのワインは、魚の味わいに勝ってしまう為、少しペアリングの難易度は高くなります。ですが、タルタルソースやフライのような脂っこい調理方法や蒲焼きなどであれば上手く調和してくれるかもしれません。
おススメワイン:2020 デュ・ヴァル・ド・ロワール・ガメイ/ レ・ザスレット・デュ・ヴァン
◎おすすめ理由
美しい色調と穏やかなフルーティさ!このガメイはどんなお魚に合うでしょうか?
ラベルのデザイン
ボトルのラベルデザインもワインを選ぶ際の大切なヒントとなります。堅苦しい常識にとらわれず、「ジャケ買い!」ができちゃうのもワインの魅力の一つなんです。
「製造方法や畑の違い、ビンテージ等の細かい情報は知らないけれど、何だかオシャレだな」と感性のままに選んだ1本からもきっと新たな出会いや発見があるはずです!
また、CDや本のジャケットと同じようにワインのラベルデザインにも生産者の想いが反映されており、不思議とワインの味わいを連想させる銘柄も多くあります。
まとめ
今回はお店で赤ワインを選ぶ際に気にしておきたいポイントを、『ブドウ品種』 『生産国』 『食事とのペアリング』 『ラベルのデザイン』の4点に絞ってお伝えしました。
それでもやはり、数え切れない程のワインボトルの中から最適の一本を選び出すのはとても難しい事です。そんな時は、お店のソムリエさんやスタッフさんなど、ワインの専門家に直接要望を伝えてみましょう!きっと素敵な一本がみつかるはずですよ。この記事が、皆様の楽しいワインライフのお手伝いになれば幸いです!それではまた次回の記事でお会いしましょう!